6. 自然の怖さ

新潟の人は、生まれたときから雪の中で暮らしているため、 雪の怖さも知っていますし、対処方法も自然に身に付いていますが、 雪の降らない地域の人にとっては、予想外のこともあるでしょう。
知らないうちに「危険なことをしていた」ということにならないように 気をつけてください。

滑って転ぶ
スノーボード/スノボをしているときに転ぶのは当たり前なのですが、 それ以外にも、滑って転ぶ状況があります。
スノーボード/スノボのブーツは、雪の上で滑りにくいように作られていますが、 本当にツルツルになっている場所では、滑ることもあります。 特に、リフト乗り場の前などは、多くの人に踏み固められて、滑りやすくなっている ため、注意しましょう。
スノーボード/スノボのブーツを履いていない場合、雪に慣れていない人は、特に注意してください。 意識していないときに突然転ぶと、頭から落ちることがあります。 また、変な体勢で転ぶと骨折することもあります。 スキー場に到着してからブーツに履きかえるまでは、普通の靴で歩きまわることになりますし、 帰り支度が済んでから、ポッポ焼きが食べたくなって、 屋台まで歩いて行くこともあるでしょう。
ヒールのある靴や皮靴は特に滑りやすいので、気をつけましょう。

ちなみに「ポッポ焼き」とは、新潟県の主に下越地方で食べられている長細い蒸しパン(?) のようなお菓子です。 ローカルなスキー場へ行くと、駐車場などに屋台が出ていることがあります。 (上越方面では見たことがないので、あまりポピュラーではないのかもしれない???) 黒砂糖が入っていて甘いので、疲れた時に食べると最高です。

建物の周辺
新潟では、小さい頃から、屋根から落ちてくる雪に注意するように言われます。 何日もかけて屋根に積もった雪が一度に落ちてくるので、重量も相当なものです。 また、中の方は凍っていて、硬くなっている場合もあります。
ロッジの屋根の下などは、いつ雪が落ちてくるかわからないので、 立ち入り禁止になっていますが、立ち入り禁止になっていなくても、 建物の屋根の下には近づかないようにしましょう。
また、建物の軒先などには「つらら」ができることがありますが、 これも落ちてくることがあるので注意しましょう。 つららは氷の塊なので、大きなものになると、凶器になります。

ツリーラン
スノーボードをしていて、意外に危ないのが、林の中を滑る「ツリーラン」です。 林の中は圧雪していない(できない)ので、パウダー状態、 しかも、複雑な地形になっているので、滑っていると楽しいのですが、 当然、樹木や木の枝がたくさんあります。
滑っている途中で、飛び出している木の枝などをひっかけると大変です。
ある程度スピードを出して滑っていると、ウェア程度はスッパリ切れます。 林の中から出てきたら「ウェアの裾が切れていた」なんてこともあります。 顔などに当たると、当然、血だらけになります。
また、細い樹木でも、かすっただけで、かなりの衝撃があります。 飛んだ先に木があったら、ぶつからないように着地し、避けていきましょう。 まともに激突すると、死ぬこともあります。
ツリーランは、障害物を確実に避けることができるようになってから挑戦しましょう。

雪崩
雪山で、一番危険だと思われているのは雪崩です。
実際、危険なのですが、スキー場で大規模な雪崩にあうことは滅多にありません。 スキー場は、もともと雪崩が起きにくい場所に造られていますし、 スキー場のスタッフが毎日圧雪して、雪崩が起きないように管理しています。
もし、大規模な雪崩に遭遇したら・・・。 逃げるしかありませんが、スノーボードで直滑降するよりも、雪崩の方が速いので、 逃げきることはできません。 雪に埋まった(埋められた?)経験がある人ならわかると思いますが、 雪はかなりの重みがあり、ものすごい力で押しつぶされます。 しかも、息ができません。
運が良ければ骨折程度ですが、大半は窒息死です。
昔から、近くにある木にしがみつき、雪崩をやり過ごすように言われていますが、 それ以前に、雪崩が起きるような場所には行かないようにしましょう。

なお、バックカントリーでは、雪崩に遭遇する確率が高いので、必ず講習を受けましょう。 講習では、雪に埋まる練習(?)とか、助ける練習などをします。







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